昨今、奨学金を返済できない人が続出しています。
この問題は数年前から表面化していることですが、残念なことに中産階級に育った評論家の妄想でしかない的外れな考察で溢れています。奨学金が返済できないことは格差のほんの一要素に過ぎないのです。
家計に余裕がないのになぜ進学
義務教育は中学まで。昭和中期~後期は中卒・高卒の割合が高く、社会で活躍している人も大勢います。
しかし、進学率が上がり、今や大学へ行かねば就職先はない世の中になってしまいました。さらに理系は大学院へ行くことが求められます。
そのため、貧困家庭が無理をして奨学金を借りてまで進学するようになったのです。
なぜ大卒でなければ企業は採用しないのでしょうか。
額に汗して努力すれば稼げる豊かな時代は終焉を迎えました。地方の工場は賃金の安い中国、ベトナム、インドネシアへ移され、ルーチンワークで稼げる職といえばサービス業しかありません。
そう、仕事に発想や工夫が求められる時代になったのです。発想や工夫のやり方はマニュアル化できず、地頭の良い人ほどいい成果を出します。その地頭を測る物差しとして学歴が使われるのです。
貧乏は人間をも貧しくする
裕福な家庭に生まれた子は両親に学費や仕送りを貰いながら、勉学に、遊びに、大学生活を目いっぱい楽しんでから社会に出ます。人付き合いがうまく、勉強もそこそこできる、社会適応力の高い人間に育ちます。
一方、貧乏な家庭に生まれた子は奨学金で学費を払うことになります。両親が病気や被災者である、母子家庭であるなど、貧乏中の貧乏であれば、そこそこの成績で学費は免除になる場合もあります。
問題は決して安くない教科書代、下宿代、生活費です。月に10万円程度はアルバイトで稼がねばなりません。加えて、授業は朝から夕方までびっしり埋まっていて、予習復習やサークル活動をやっている暇などありません。つまり、勉強ができなくなり、人間関係も不器用になっていくのです。
社会に出てからも続く貧困
無利子扱いで月45,000円の奨学金を4年間借りた場合、社会に出た後の14年間、月12,857円の返済をしなければなりません。その分、飲み会などの交際費を減らすこととなります。
同じ給与をもらっているはずの同期との飲み会へ参加ができず、「あいつは付き合いが悪い」と仲間外れにされてしまいます。
保証人
社会に出て、一人暮らしを始めるときに必要な賃貸の保証人。
しかし貧困家庭の両親を保証人にしても、所得の低さから認められません。すると高額な保証会社を利用しなければなりません。
また月数千円、余分に取られます。奨学金の返済だけでも苦しいのに。
これは奨学金も同様で、保証人を立てられなければ累計72,720円も保証会社に徴収されます。貧困家庭を対象とした貸与であるのに保証人を立てろという矛盾。
貧困家庭に生まれただけで本人には何の落ち度もないにも関わらず罰金を払わされます。しかもほぼ一生。
財産分与
貧困家庭は借金まみれなことがほとんどで、下手に相続すると背負うことになりかねないため、放棄が基本となります。結婚して新築の家を・・・と思っても月々の奨学金返済と保証会社への支払いで頭金すら用意できないのです。
裕福な家庭は言わずもがな、両親から不動産などを譲り受け、家賃不要で豊かに生活をするなど、大変恵まれて充実した人生を送れます。
解決策
子供は親を選べない。
格差の継承を防ぐ手段として、経済力のない親に子供を作らせないことが最も有効でしょう。
少子化がより進むという意見もあるでしょうが、苦しい生活しか待っていないのに産まれることに何の意味があるのでしょう。貧乏でもみんな仲良し幸せな家庭などというのは貧乏人の勝手な妄想です。子供に押し付けるべきではありません。
成績などの条件を無くして大学卒業まで無償化するのもよい方法でしょう。ただし、原資が必要となることや、学費以外の問題は解決しないので、根本的な解決とはなり得ません。

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