時間帯を変えても再配達の問題は解決しない

社会問題

ヤマトの配達時間に20:00~21:00の指定ができなくなり、19:00~21:00が最終となった。なお、佐川急便ではもとからこの時間帯が最終である。

首都圏の利用者にとっては深刻な問題だ。

宅配最大手のヤマト運輸は19日、荷物を利用者が受けとる時間を指定できる「時間帯指定配達」について、「正午~午後2時」を廃止する新たな区分での受け付けを始めた。(中略)「午後8時~同9時」の枠については「午後7時~同9時」へと広げ、荷物が集中する夜間の負担を軽減する。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170619-OYT1T50061.html

一方、首都圏の平均帰宅時刻は19時を過ぎるという調査結果を総務省統計局が公開している。残業せず、定時に帰ったとしても通勤時間が長いために19時を過ぎてしまうのだ。

44	埼玉県	19:18
45	千葉県	19:27
46	神奈川県	19:29
47	東京都	19:45

http://www.stat.go.jp/data/shakai/2016/rank/rank4.htm

日勤の平均的な労働者は20時からの時間帯なら宅配便を受け取れるが、19時からの時間指定に繰り上げられたことで受け取れなくなった。土日祝の日付指定か、あるいは20時以降に来ることを祈って再配達覚悟で19時からの時間帯を指定するしかなくなる。

荷物の総量自体は変わらないため、土日祝の配達や再配達の増加を引き起こすだけで何の解決になっていない。

どう解決するべきか?

20~22時の選択肢を作る

21時以降の配達をしない理由は、営業所に戻って所定の作業を終えるまでを勤務時間としたとき、労働基準法第37条4項の定めによって深夜割増賃金を支払う必要があるからだろう。

(時間外、休日及び深夜の割増賃金)
第三十七条 ○4 使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO049.html

単にお金の問題のため,運賃の値上げや時間帯指定の有償化によって原資を確保すれば実現できそうだ。

送り主によらずコンビニ受け取りを可能に

宅配業界をめぐる問題でよく引き合いに出されるAmazonの荷受増加だが、注文時にコンビニ受け取りや駅の宅配ボックスを選択できることから問題ではない。しかし、どの通販サイトでも対応しているわけではない。

そもそも、荷物を送る人が受け取り場所・時間を指定することがおかしい。受け取り手が自らの事情で選択したほうが便利だ。

職場での受け取りを促進

職場での私物の受け取りは就業規則上、禁止されていることがほとんどだ。これを法律で禁止し、日中の受け取りを促進する。ただし、水やお茶など重いものを注文した場合、満員電車に乗ってそれを自宅まで持って帰れるのかという問題がある。

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